こんにちは。
マダム・アフロよ!
先日、YouTubeで解禁になった
米津玄師さん「死神」…
これは米津ファンだけじゃなく
落語ファンにもたまらない
素敵なミュージックビデオね~!!
この中でも特に印象的で
一度聴いたら耳と頭から
離れないのが、
「アジャラカモクレン・テケレッツのパー」。
この不思議な呪文について
今回は調べてみたので、
良かったら最後まで見ていってねー!
目次
1.「アジャラカモクレン・テケレッツのパー」は古典落語「死神」の呪文
結論から言うと、この
「アジャラカモクレン・テケレッツのパー」は、
古典落語「死神」に出てくる
おまじないの言葉なのね。
主人公に見える死神が、
病人が寝る足元に座っている場合にのみ
この呪文を唱えると(&2回手を打つと)
死神は消え去り、
病人は嘘のように元気になる‥という
医者なら誰もが憧れる(!?)魔法の呪文‥。
これはもう
和製「ビビディ・バビディ・ブゥ」ね!
ちなみに、その意味は不明。
ただ、古くから伝わるありがたい言葉を
組み合わせている感じがするわ~。
「阿闍羅(不動明王)」
「羅漢(悟りを得た聖者)」
モクレンは日蓮宗のパロディかな
‥なんて思ったりもするのね。
一度聴いたら耳から離れない
この死神を払うおまじない…
「アジャラカモクレンテケレッツのパー」は
なんと「ドラえもん」にも
登場しているというから
その影響たるや凄いわ~。
(単行本41巻『笑いの時限バカ弾』)
今日はドラえもんが放送されますね!
「時限バカ弾」のこれらのシーンには元ネタがあります
オッペケペッポーはオッペケペ節、アジャラカモクレンは落語「死神」の呪文、スイスイスーダララはスーダラ節、ギッチョンチョンのパーイパイは大正時代の流行歌「パイのパイのパイ」#ドラえもん #doraemon pic.twitter.com/MArfSXee3h— 早稲田大学ドラえもん研究会 (@wdoraken) October 11, 2018
藤子不二雄先生も落語が
お好きだったのね~(*^ω^*)
それにしても、のび太ママが
「アジャラカモクレン~」を叫びながら
バカになっている様子は、
ちょっとしたトラウマ級の
地獄絵図…!?( ̄▽ ̄;)
この古典落語の「死神」…
アフロは個人的にはキョン師こと
柳家喬太郎師匠の
「死神」が大好きなんだけど…
この演目は米津さんのMVを
見ていても想像できるように
最後の展開が結構暗いのよね…。
そんな演目「死神」、
暗い内容で客受けが悪いことを心配した
6代目三遊亭圓生師匠が
笑いを取るためつけ加えて
定着させたものだって言われているわ。
色んな落語家さんの高座で
長くかけられてきた「死神」。
その代名詞でもある
「アジャラカモクレン・テケレッツのパー」。
あの米津さんの手にかかると
こんな形で何だかスゴい
オシャレなものに進化してしまった感じ。
「現代」にすっかり馴染んだこの呪文は
聞いている私たちを
時代を超えた不思議な世界に
連れていってくれるわねー(=゚ω゚=)
米津さんの高座名が「幻師」ってとこも
すっごい「くすぐり」に感じるアフロよ。
2.古典落語「死神」のあらすじ~元ネタはグリム童話!?
さて知らなくても楽しめるけど
知っていると更に楽しい
米津玄師さんの「死神」の
ミュージックビデオ。
そのあらすじはこんな感じ。
昔、やることなすこと失敗続きの甲斐性なしの男が、自殺をしようとしたとき「死神」に声をかけられる。
死神は男に、まだ死ぬ運命ではないことと、ある秘密を伝える。
それは…自分が病人の足元に座っていればその病人はまだ寿命ではなく、逆に症状が軽そうに見えても枕元に座っている場合は程なく死ぬ…というもの。
足元にいる場合は呪文を唱えれば消えるので、それで医者を始めるといい…という助言を残して死神は消える。
この死神を消してしまう呪文が
「アジャラカモクレン・
テケレッツのパー」。
こうして男は呪文を使って
多くの人を治し、名医として
お金持ちになっていくの。
ところが…
ある日、大きな商家の主人を診ると、枕元に死神がいたので諦めるように家人に伝えた男…。
しかし少しでも延命できれば多額の報酬を出すと言われ、目がくらんだ男は一計を案じる。
死神がうたた寝をしている隙に、店の男手を集め布団の向きを180°回転…死神が足元に来るようにすると、呪文を唱えて消してしまった。
こうして男は大金を手に入れた。
なかなか、凄いアイデアじゃない!?
まんまと死神を出し抜いて、
大金をせしめた男だけど
実はこれには大きな代償が‥。
再び訪れた死神は、男をたくさんの火のついた蝋燭がある洞窟へと連れてくる。
そして死神は「この蝋燭の一つ一つが人の寿命だ」「お前の寿命は間もなく死ぬ主人を助けたから、その主人の寿命と入れ替わってしまった」と言って今にも燃え尽きそうな一本の蝋燭を指し示す。
死神が男に告げたのは、
商家の主人の尽きかけた寿命と
男自身の寿命を入れ替えた‥という事実。
「助けてほしい」と必死に懇願すると死神は渋々新しい蝋燭を差し出し、「燃え尽きる前にこれに火を移すことができれば助かる。でも早くしないと消えるよ」と言う。
そして、男は今にも消えそうな自分の蝋燭を持って火を移そうとするが、焦りから手が震えてうまくいかず‥
そして「あぁ、消える…」という一言を残し
演者はその場に倒れこみ、暗転。
演目はこうして終わるのね。
ちなみにサゲ(物語のオチ)や
呪文の唱え方にはいくつか種類があって、
落語家さんによって個性ある様々な
様相が見られるのも面白いところ!
是非、聴き比べをしてほしいわー♪
さらに小ネタをいうと、
この古典落語の「死神」、
グリム童話の「死神の名付け親」が
元になっているそうよ。
こちらも良かったら一緒に
チェックしてみてねー!