河井寛次郎の哲学にNHK日曜美術館が迫る!作品や妻子、民藝運動に影響を受けた外国人も!

こんにちは!

マダム・アフロよ。

昨今の日本を含む

世界の目まぐるしい変化に、

心ざわめくのはアフロだけかしら?

そんな時は、却って素朴な、

日常の美しさに惹かれるわね。

素朴でありながら深い美意識を表現し、

日常の中にある普遍的な美しさを讃えるのが

日本の一大ムーブメント「民藝」!!

その立役者である河井寛次郎さんと

ご自宅でもあった河井寛次郎記念館

2024年2月4日の日曜美術館に

登場するというから気になるところ!

こんな時代だからこそ触れたい

日本人の心…民藝運動や

河井寛次郎さんについて

今回は調べてみたわ。

良かったら一緒に見ていってねー!

素材・まり・民芸・和

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1.河井寛次郎(陶芸家)プロフィール

河井寛次郎さんは

明治23(1890)年8月24日

島根県安来に生まれ。

お父さんは大工さんだったみたい。

松江中学校卒業ののち、

東京高等工業学校窯業科に入学。

その後、大正3(1914)年に

京都陶磁器試験所に入所。

ここで、東京高等工業学校の後輩であり、

後に一緒に民芸運動を行う濱田庄司さんと共に

1万種以上の釉薬の研究や、

中国陶磁など過去の陶磁の

模倣や研究も行ったというから凄いわね。

大正9(1920)年には、後述の

河井寛次郎記念館がある、

五条坂に住居と窯を持ち独立。

ここを拠点として数々の作品と

精力的な活動を行っていかれたのね。

その作風は、大きく3つの時期に

分かれているようで、

  • 中国古陶磁を範とした初期
  • 「用の美」の中期
  • 「造形」の後期

とされているわ。

昭和41(1966)年11月18日、76歳で亡くなるまで、

自らが設計した京都・五条坂の自宅兼仕事場で過ごし、

その生涯を通して作品を作り続けた河井寛次郎…

そのお墓は京都市智積院。

最後まで京都に根を下ろした丁寧な

暮らしをされていたのが伺えるわね。

2.河井寛次郎(陶芸家)の作品の特徴と魅力

初期の頃は中国・朝鮮の陶磁の様式を取り入れ、

超絶技巧の華やかな作品を発表し

注目を浴びていた河井寛次郎さん。

だけど、自身のその作風に

疑問を持つようになり

一時期は作品を作れなくなったみたい。

「売れれば良い」という

商業的な作家とはやっぱり違うわね。

そんな悩める河井寛次郎さんを導いたのが

後輩の濱田庄司さんと、

彼を介して知り合った

民藝運動の主唱者であり、

日本の美術評論家で思想家でもある

柳宗悦さんなのね。

彼らと共に立ち上げた民藝運動のコンセプトは、

名もなき職人が作る実用と結びついた「用の美」!

その活動はそれ以降の作品にも滲み出ており

日々の生活のなかにある美を慈しみ、

地元の素材や伝統的な技術を使用した

不完全ながらもバランスの取れた

絶妙な美しさを醸し出しているのね。

日本人の日常生活の温かさや

自然との繋がりを感じさせる

その作品の数々は、

シンプルでありながら味わい深く

国内外を問わず魅了される人が

たくさんいるのも納得ね。

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3.河井寛次郎(陶芸家)の妻子は

河井寛次郎さんは1920年、

京都に居を構えたこの年に、

宮大工の娘である

つねさんと結婚。

この時、つねさんは19才!

時代とはいえ、若いわね~(*^-^*)

1924年(大正13年)には

娘・須也子さんが誕生。

河井須也子さんは、

同志社女学校に進学し

箏曲、三弦を教える傍ら、

1989年河井寛次郎記念館の

2代目館長に就任するの。

実は2012年3月5日に

お亡くなりになって

しまっているけれど…(T^T)、

今はその三女である

鷺珠江(さぎ・たまえ)さんが

同館学芸員として、

その魅力を今もたくさんの人々に

伝えて下さっているわ。

鷺さんがメディアのインタビュー

答えるお話からは、

「仕事が暮し 暮しが仕事」をモットーに、

日々の生活の中に

小さな美と喜びを見出だす才能に

あふれた河井寛次郎さんの姿が

思い浮かんで、何だかホッと

微笑んでしまうわ。

五条坂・茶わん坂

4.河井寛次郎(陶芸家)と民藝について

「民藝」…それは、日本の伝統工芸、

特に田舎や民俗の伝統に関連した工芸品を

称賛し保存することを目的とした

文化的かつ哲学的な運動なの。

先にも述べたように、柳宗悦さん、河井寛次郎さん、

濱田庄司さんをはじめとしたその他の多くの

芸術家や知識人によって行われた

手作り品の価値を見直すこの運動‥

そのルーツは工業化と大量生産に対応して

伝統工芸技術の復活を目指すヨーロッパの

アーツ・アンド・クラフツ運動

影響を受けたものであるの。

その哲学の中心は、

手作りされたシンプルで

機能的な物の美しさへの信念!

素材・和傘・民芸・和

アートがプロのアーティストによって作られた

エリートで高額な作品に限定される

…という、それまでの概念を拒否し、

普通の人々の日常的な物品の中にこそ

美を見出すことができるという考えは

やっぱり素敵ね♪

この運動は日本の芸術と文化に大きな影響を与え、

伝統工芸への関心を再活性化し、

新世代の職人にインスピレーションを

与えることになるのね。

今日でも、民芸の哲学は、

シンプルさ・信頼性・手作りを重視する

世界中のアーティスト、デザイナー、

職人の共感を呼び続けているの。

人々の心に通奏低音のように流れる

持って生まれた「美意識」に、

命を吹き込むような

素晴らしい活動に感じるアフロよ。

5.河井寛次郎(陶芸家)らの民藝運動に影響を受けた著名人

ちなみに、この

シンプルさ、本物らしさ、

そして伝統工芸の称賛に重点を置いた

「民藝」の活動は、

世界中の数多くの芸術家、デザイナー、

職人に影響を与えてきたのね。

民藝運動の影響を受けた

世界の著名な人物を挙げていくと…。

①バーナード・リーチ (イギリス)

バーナード・リーチ(Bernard Leach)は

香港生まれのイギリス人陶芸家。

民芸運動の中心人物でもあるリーチは

日本で濱田庄司さんに陶芸を学び、

日本の民芸品の美学に深い影響を受けたのね。

リーチの作品と教えは

東洋と西洋の陶芸の伝統の橋渡しを助け、

世界中の何世代もの陶芸家に

影響を与えているわ。

②ルーシー・リー (オーストリア/イギリス)

ルーシー・リー(Lucie Rie)は

オーストリア・ウィーン生まれの

英国工房陶芸家。

ルーシー・リー様式ともいうべき

モダンかつ情緒豊かなスタイルを打ち立て、

世界的に高く評価されているけれど、

実はシンプルさと機能性を重視する

民芸運動の影響を受けているのね!

エレガントでミニマルな陶器のフォルムは、

彼女自身のユニークなスタイルを取り入れつつ、

日本の陶器の要素も反映。

我々日本人にも、

凄く心惹かれるものがあるのは

そのせいかもしれないわね(*^-^*)

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③ウォーレン・マッケンジー (アメリカ)

アメリカの工房陶芸家である

ウォーレン・マッケンジーは、

日本の民俗陶芸と濱田庄司さんの教えに

多大な影響を受けたみたい。

彼は自身の作品に民芸の原則を取り入れ、

シンプルさ、誠実さ、

自然とのつながりを特徴とする

機能的な作品を数多く制作しているわ。

④エドウィン&メアリー・シャイアー (アメリカ)

アメリカ人の工房陶芸家夫婦である

エドウィン・シャイアーとメアリー・シャイアー。

民芸運動に多大な影響を受けた2人は、

その美学を作品に融合させ、

シンプルな形と素朴な釉薬を備えた

機能的な陶器を生み出しているわ。

もうお二人とも亡くなっているけれど、

その作品は今もたくさんの人々を

魅了しているのね。

⑤ウォーレン・マッケンジー (アメリカ)

アメリカの工房陶芸家である

ウォーレン・マッケンジーは、

日本の民俗陶芸に多大な影響を受けた陶工。

特に、精神的にはリーチさん、

作風は濱田庄司さんの影響を受けている様子。

彼は自身の作品に民芸の原則を取り入れ、

シンプルさ、誠実さ、自然とのつながりを

特徴とする上質な日用雑器を

熟練した手さばきで短期間に大量に作り、

適正な価格でセルフサービスで

販売しているの。

‥ホント、世界の数々のアーティストに

多大な影響を与えているのが分かるわねー。

でも、ここにあげた人々は、

民藝運動に触発された

芸術家や職人のほんの一部。

民藝スピリッツは、

文化や分野を超えて共鳴し続け、

世界中の陶磁器、織物、木工、

その他の工芸に携わる多くの人々に

インスピレーションやパワーを

与えていそう!

その裾野の広さには畏怖さえ覚えてしまうわね。

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6.「男はつらいよ」の舞台にもなった河井寛次郎記念館が日曜美術館に登場!

さて、そんな民藝・スピリッツが

詰まった河井寛次郎記念館が

NHK日曜美術館に登場!

その空気を体感する時間は

美しく、豊かさに満ちた

時間になりそうね!

ちなみに、この河井寛次郎記念館は、

なんと、あの映画、

「男はつらいよ」の舞台としても

登場していたことをご存じかしら?

【男はつらいよ/寅さん関連記事はコチラにも!】

記念館が登場するのは

第26作「寅次郎あじさいの恋」

寅さんは草履の紐が切れて

困っているおじいちゃんを助けるんだけど、

実はこのおじいちゃんが

人間国宝の陶芸家・加納作次郎!

モチーフは勿論、河井寛次郎さんよね~!(*^ω^*)

余談だけれど、この回は、

寅さんやマドンナと同じくらい

人間国宝・加納作次郎を演じた

片岡仁左衛門さんが魅力的なのよね♡

ホンモノの河井寛次郎さんも

こんな好々爺だったんだろうなぁって

ちょっと想像してしまうわ(*^-^*)

良かったら合わせてチェックしてみてね!

男はつらいよ/寅次郎あじさいの恋

《インフォメーション》

河井寬次郎記念館

京都市東山区五条坂鐘鋳町569

TEL:075(561)3585

午前10時~午後5時(入館受付は4時半まで)

月曜休館(祝日は開館、翌日休館)

夏期・冬期休館あり(要問合せ)

上手くいくと、「有名な」

猫ちゃんに会えるかも‥!?

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まとめ

いかがだったかしら?

日本に留まらず、

世界中の数多くのアーティストや

職人に影響を与えた

民藝運動の立役者のひとり、

陶芸家の河井寛次郎さん。

「用の美」を追求した作品だけでなく、

そのお人柄にも凄く惹かれるものがあるわね。

そんな河井寛次郎さんの

美意識が詰まった河井寛次郎記念館は、

まさしく「仕事が暮し・暮しが仕事」

来客者たちを温かく出迎えてくれる

その世界観の中で、

作家さんの心にも触れることが出来そう!

NHK日曜美術館で楽しんだあとは、

お近くの方は是非この記念館に

足を運んで欲しいと思うアフロでした。今日も最後まで読んでくれてありがとうねー!

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